映画ブログ / 映画でなけりゃ!

スコアは5点満点。あくまで私見。

ラッシュ / プライドと友情

 ★☆ 4.9点

アイルトン・セナがF1の伝説の英雄となる前、F1の伝説の英雄と言えば、『ニキ・ラウダ』だった。自分が中学1年くらいの頃、『フェラーリの鷹』という漫画アニメが確かあって、そこで、焼けただれた顔に覆面をした天才レーサー『ニキ・ラウダ』の物語がちょいちょい挿入されていたことをよく覚えている。確か、トレーナーとか監督として登場していたような。でもその後それ以上、興味を持って追いかけることがなかったので、この映画で『ニキ・ラウダ』という天才レーサーについてもう少し知ることができ、とても感謝している。

映画の中で「男というのは女好きだが、それ以上に車が大好きだ」という言葉があるが、現代はともかく、自分の世代まではこの言葉は結構真実である。そして、さらに言うなら、男は「こういう話」が好きだ。「こういう話」って、どういう話かというと、一流の技術を持ったライバル同士の凌ぎを削った戦い、そしてそこに芽生える『男の友情』。ある高みにまで到達した人間は、同じ高みに達した敵にしか分かち合えない「心の孤独」を抱えているものだ。そして、男たちはそういう男を尊敬し、憧れる。

陽性で社交的なイギリス人天才レーサー、ジェームス・ハントマクラーレンのマシンに乗り込み、自信家でクールなオーストリア人のニキ・ラウダフェラーリのマシンを操る。レースの直前緊張が高じる度に嘔吐を繰り返すハントの姿や、ラウダが再起をかけて苦しい治療をしている時、常にハントのレース映像を睨むように見ている姿など、とても良かった。執念の再起をしたラウダにひどい質問をした記者に対し、ハントがとった行動には涙が出た。

ところで、事故になる前にニキ・ラウダがレースの危険性を説いて、中止を訴えていたのが、セナのケースと重なって見えたな。(泣)

とにかく男に生まれて良かったーと感じる映画だ。

【監督】ロン・ハワード 
【主演】クリス・ヘムズワース(ハント)/ダニエル・ブリュール(ラウダ)
クリス・ヘムズワースは最近では「ゴースト・バスターズ」、それから、「スタートレック」のカーク船長の父役が印象的。